【前編】アジアンタイヤ『CORSA65』のレビュー

車のメンテナンス

CORSA65ってどんなタイヤ?

このタイヤを知っている人の方が少数派なのは間違いありません。ということで、まずはタイヤについての紹介から。

『CORSA(コルサ)65』は、ATR RADIAL(エー・ティー・アール ラジアル)というブランドの販売するコストパフォーマンス重視のスタンダードタイヤです。

いわゆるアジアンタイヤというやつです。アジアンタイヤとは、アジア圏(周辺国も含む)の新興国のタイヤメーカーのタイヤの総称です。国産メーカー同クラスの1/2~2/3程度の低価格で購入できるのが最大の特徴でありメリットとなります。

2019年1月現在、日本国内に流通しているこのタイヤのラインナップは、

  • 175/65R14
  • 175/65R15
  • 205/60R15 

の3サイズのみとなります。(ちなみに『CORSA65』という製品名の“65”はタイヤの扁平率を表しているそうです。なので「205/60R15」サイズについては『CORSA60』という製品名で販売されています。) 

正直このサイズ展開はかなり少ないです。発売日に関して調べてみたのですが詳細が掴めませんでした。デビューは2012年8月よりも前の話であることは確実かと思われます。モデル末期に差し掛かっている可能性は十分にあります。

CORSA60/65の価格について

安さがウリのアジアンタイヤ——。

実際にタイヤの価格についてみてみましょう。

CORSA60/65の実売価格(2020年2月5日現在のもの)

【製品名】Corsa 65

【タイヤサイズ】175/65R14

【ロードインデックス】82H

【規格】ETRTO(エクストラロード)

【製造国】インドネシア

【ネット注文価格】¥3,010(税込)※送料無料(一部地域除く)

【製品名】Corsa 65

【タイヤサイズ】175/65R15

【ロードインデックス】82H

【規格】ETRTO(エクストラロード)

【製造国】インドネシア

【ネット注文価格】¥4,270(税込)※送料無料(一部地域除く)

【製品名】Corsa 60

【タイヤサイズ】205/60R15

【ロードインデックス】82H

【規格】ETRTO(エクストラロード)

【製造国】インドネシア

【ネット注文価格】¥5,140(税込)※送料無料(一部地域除く)

今回参考にさせて頂いたのは、輸入タイヤ&ホイールの通販サイト『AUTO WAY(オートウェイ)』です。

アジアンタイヤといえばココ!というくらいに有名で、昔からある会社です。

上記価格はいずれも1本あたりの価格となります。送料も無料で、この価格は確かにロープライスです。

※後編で他社の同クラス品との価格比較もする予定です。そちらも要チェック‼

CORSA60/65のカテゴリーと位置づけについて

スタンダード(標準)タイヤという名前の通り、ごく普通のタイヤです。舗装路面をふつ~に走る人向けとなります。

基本的にスタンダードタイヤと呼ばれるものは、どのブランドでも安い(=低グレード)部類のものを指します。※中価格帯(中グレード)というわけではありません

ドライ、ウエット路面ともに決して高いグリップ性能を誇るわけでは無いが、通常走行で不満が出る訳でもありません。CORSA65に限って言えば、ドライ路面でのグリップとハンドリングは(あくまで通常走行時に限ってですが)なかなか良い線いってると思います。

グリップはほどほどですが、それ以外の性能は正直言って今ひとつである、…と言わざるを得ません。

下記のような性能は望めません…。
  • 低燃費性能
  • 快適な乗り心地
  • 高い静粛性

この点を受け入れられるかどうかが、この種のタイヤを総合的に[良い]と思うか[悪い]と思うかの分かれ道になると思います。


初めに「コストパフォーマンス重視」と書きましたが、求める性能とそのレベルは人それぞれ異なりますので、コスパが良いかは各個人の判断によるでしょう。私の場合は「良い」と感じました。

そんなCORSA65ですが、基本的には国産タイヤメーカーのサマータイヤと同じように使えます。

  • 乾いた路面、濡れた路面どちらでも使えます。
  • 積雪路や凍結路は走行出来ません。※日本の冬はスタッドレスタイヤを履きましょう
  • 砂利、土、泥などの未舗装にも向きません。※走れないことは無いケースもまま有りますが、基本的には対応していません

いくら安くても国産タイヤと同じように乗れなければ意味がないので、このあたりは当たり前っちゃ当たり前ですが。乗り方やメンテナンスに特別気を使ったりする必要はありません。

(空気圧設定に関しては、一般的な国産タイヤと異なります。詳しくは後編をご覧ください。)

タイヤサイズさえ合って、なおかつ乗用車であれば国産車だろうが、外国車であろうが問題なく装着できます。


ただタイヤサイズが適合していたとしても、装着をオススメできないタイプの車種もあります。

こんな車には向かない!
  • 商用車や貨物車
  • スポーツカーやハイパワー車

下記のような方が乗るクルマについてもCORSA65は履かないことをオススメします。

こんな人には向かない
  • 静かさ(静粛性)を重視する人
  • 快適な乗り味を求める人
  • ハンドリングを求める人には向かない

なぜ向かない車種と向かないタイプの人がいるのでしょうか?

一言で言ってしまうと、「それ用には設計していないから」もしくは「そこを重視していないから」です。

これは国産タイヤメーカーの廉価品にも言えることですが、現代のタイヤに求められる性能の性能の中でも比較的低いレベル(価格・コストを除く)において、各種性能をバランスさせているジャンルなのであまり多くを求める方が酷というもの。

「タイヤは国産(もしくはミシュラン)が第一!」なんて方や「アジアンタイヤだと周りの目が気になる」なんて方なんかは、CORSA65を選んで良いことの方が少ないでしょうね。いくら同クラスといっても、このタイヤと国産メーカーの最新タイヤが性能面で対等に渡り合える感じがしなかった…というのが私自身の率直な感想。

それまで履いていたタイヤの方がハイグレードである場合なども、スタンダードタイヤへの履き替えは出来れば避けたいところです。タイヤのグレードを下げた場合、そのクルマもワンランク下のクルマになっているかのような錯覚に陥ってしまうケースが少なくないからです。それぐらいタイヤって自動車にとって重要な役割を担う部品だと思います。ここらへんがタイヤ選びの難しいところです・・・。

どんなメーカーが製造しているのか?

タイヤに限らず、製品を購入する際に「どんなメーカーが(どこで)作っているのか?」というのは私達の気になるところではないでしょうか?

ことタイヤともなると重要な自動車部品ですので、品質が車自体の安全性に直結します。いわゆる「粗悪品」を使いたくないという気持ちは大いに理解出来ます。

ということで…このタイヤについて興味を持った方のためになるかはわかりませんが、自身の興味もありメーカー(ブランド)についても調べてみることにします。

最初にネタバレしますが、ネット上で色々探してみるもこのブランドの正体がイマイチ掴みきれませんでした。あまり役には立たないかもしれません。

ATR RADIAL は1988年に設立されたインドネシアのタイヤブランドで、 ピレリ社やコンチネンタル社との技術提携 により急成長を果たしているそうです。(オートウェイwebサイトより引用)

自分なりに集めた情報を総合してみると…

  • マルチストラーダ(正式名称:PT Multistrada Arah Sarana TBK)という、インドネシアの大手タイヤメーカーの1ブランドである。
  • 乗用車のほか、二輪車、トラック、産業用および旅客用タイヤも製造している
  • 2019年にミシュランがマルチストラーダを買収して傘下に収めている。
  • 年間18万トンを超えるタイヤ生産能力を持つ(1,100万本の乗用車用タイヤ、900万本の二輪車用タイヤ、25万本のトラック用タイヤの合計量に相当。)※ 年代は不明。
  • 2017年の売上高は2億8,100万米ドル(約309億円:110円換算)
  • 米専門誌タイヤビジネスが各社の2018年のタイヤ事業の売上高を基にまとめた世界のタイヤメーカーランキングの上位40位入りはしておらず、圏外という結果となっている。
  • CORSAブランドは2001年から生産を開始。

インドネシアは東南アジアで最も人口が多い(2015年時点で2.55億人)国であると同時に、東南アジア最大の新車市場が形成されているそうです。2018年の販売台数は100万台を超えているとのことですが、日本の2018年の新車販売台数が約527万台なので意外に少ないなという印象。(データ収集がざっくりし過ぎている可能性あり。詳しい方がいれば教えてください。以下、同様。)

そんなインドネシアのタイヤメーカーであるマルチストラーダ。インドネシア国内での位置づけは不明でしたが、フランスのミシュランが約480億円で株式の80%を取得し買収したとの情報を基にすると、企業規模としては(国内シェア最下位の)日本メーカーであるトーヨータイヤの1/4くらいといった感じでしょうか?

主な市場は東南アジアのほか、中東、ヨーロッパ、オーストラリア、アフリカとのこと。日本はもちろん入っていませんね(笑)マルチストラーダの日本法人サイトについても見つけられませんでした。

結論を乱暴にまとめてみます。マルチストラーダは東南アジア圏では大手のタイヤメーカーである。この点において品質に大きく不安が残るとは言いがたい。ただし全世界的にみるとまだまだこれからのメーカーともいえる。日本の下位メーカーと比較した場合においても、その企業規模は大きく引けをとっている。主要市場を見た場合、日本特有の気候を充分にリサーチし、商品にフィードバックしているかには疑問が残る。日本国内における品質保証体制についても同様の印象。

ここまで述べてきたうえで、日本人向けのタイヤかと問われると個人的には少し厳しい印象です。

しかし、実際このメーカーのタイヤを約4年(冬季を除く)ほど履いた身としては「安かろう悪かろうといった類の製品ではない。むしろ廉価良品的なタイヤだった。」と感じました。

参考)輸入タイヤ販売のオートウェイ、ミシュランプレスリリース、日本経済新聞、外務省統計情報、日本自動車販売協会連合会統計データ、株式会社相広タイヤ [最新版]国内・海外タイヤメーカー別シェアランキング 、Yahoo!ファイナンス。

コメント

  1. […] アジアンタイヤ『CORSA65』のレビュー Part1CORSA65ってどんなタイヤ?このタイヤを知っている人は日本人の中でもかなり少数派なのではないでしょうか?ということで、まずはタイヤにつ […]

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