前回までの流れはコチラから↓

やっと重い腰を上げて、作業に取り掛かりたいと思います!
修理に使う材料・工具がコチラ
修理に際して使うものは以下の3つだけです。誰でも揃えられるものばかりです。
- ねじパテ【石膏ボードの壁用】
- プラスドライバー
- カッター
プラスドライバーについてはタオルハンガー取付のためのネジ締めのほか、ネジ穴の整形に使います。
カッターはねじパテ盛り付け後の整形に用います。

壁の穴を整える
まずは、タオルハンガーを取り外した後の”ネジ穴”の形を整えます。この作業は、ねじパテ施工前の下準備となります。
整える前のネジ穴

石こうのカスが詰まっています。
ネジが抜けた石膏ボードの壁のネジ穴は多くの場合、周辺にまでダメージが及んでいます。ネジ穴付近がもろく崩れやすくなっているのですが、この状態でねじパテを用いてもしっかりと接合してくれない可能性があります。そのため、まずは崩れている部分を除去する必要があるのです。
除去といってもそこまで厳密な精度ではなく、おおざっぱでOKです。具体的には、ドライバービット(棒の部分)をネジ穴にグリグリ…とねじ込むだけです。この時使うのはドライバーでなくても(千枚通しや箸などでも)構いません。

ネジ穴よりも少し大きい穴を開けることで、脆くなっていた部分を取り除きます。加えて、穴の周りの石こうのカスも落としてしまいます。
空ける穴の大きさは6mm以下でないとダメらしいです。これより大きいと、ねじパテの接合力では耐えられないとのこと。
整えた後のネジ穴

石こうのカケラ・カスを優しく取り除くようにしました。
傷口を広げないように、作業はあくまで優しく行ってください。
床に石こうカスが落ちますので、新聞紙などを敷いておくと後処理が楽です。
(所要時間…5〜10分程度)
ネジ穴にパテを盛る
ネジ穴を整えたら、いよいよパテで埋めていきます。

塗る前に壁をサラッと拭いておきましょう。壁が汚れているとパテの付きが悪くなる可能性があります。
パテ盛り1回目
ねじパテのキャップを外し、注入口をネジ穴に押し込みます。
だいたいですが4秒くらい掛けて注入するようにします。結構、じっくりな感じです。

この「パテ盛り」作業のポイントは、壁面より少し盛り上がるようにすることです。
というのも、パテが乾燥すると体積が40パーセントほど目減りするからです。
もちろん、「体積が40パーセント減るから〇〇mm盛り上がるように…」みたいに細かいことは気にしなくて大丈夫です。
パテが垂れないくらいに、モコッと盛り上げるようにすればOK。
もしパテが多ければ削るだけですし、少なければ乾燥後に注ぎ足しすれば良いだけです。

(所要時間…2〜5分程度)
パテを乾燥させる
パテでネジ穴を埋めたあとは、乾燥するまで放っておきます。
私もあまりうまくパテが漏れていませんでした。少し垂れてきています。
このように垂れるほど盛っても、乾燥したネジ穴部分は凹んでいますね。もう一度パテを盛ることにします。
最低2回は重ね盛りした方が良さそうです。
パテを10時間乾燥させた様子↓

完全に乾燥するまでには24時間掛かります。気長に待ちましょう。

乾燥完了後の写真↓
乾燥後に手で触ってみると、まさしく「石こう」です。カチンコチンに固まっており、強度もありそうです。
(所要時間…24時間)
パテ盛り2回目
上記の状態でタオルハンガーを取り付けても良さそうな感じですが、キレイに取り付けできるようにタオルハンガーの取付面を平らにならします。

まずはパテを塗って壁面をフラットにします。
くぼんでいる部分にパテを少し盛り上がる位塗り広げていきます。
自分は指で塗りました。平らなモノで押し当てる、なんてことは考えない方がいいです。粘度が低く、柔らかいので多分失敗します。ちなみに、パテが手についても水で洗い流せますから安心して下さい。
このときに広範囲に塗り広げ過ぎてしまうと、タオルハンガーで隠せませんので注意してください。
最終的にはタオルハンガーのステーで隠れる部分ですので神経質にならなくても良いです。

この作業は、ある程度のところで切り上げないとどんどんドツボにハマります。
「途中で止めておけば良かった」とならないようにある程度のところで切り上げてください。

(所要時間…5〜10分)
再び乾燥させる
パテを塗り終わったら、再度乾燥するまで放置です。
24時間待ちましょう。この時うっかり触れないようにしてください。塗り直しになります。
私の場合は、娘に指で押されたのでこの作業をやり直しました。
(所要時間…24時間)
裏ワザ
ねじパテはクロス(壁紙)の引っかきキズなんかにも使えます。
指に少量パテを付けて押し付けるように塗り込むと、キズが目立たなくなります。
大きいキズは無理ですが、数mm程度のキズなら専用の補修剤要らずです。
※パテの色が白なので、白いクロスのみ
パテをカッターで削る
ここまで来るともう終わりが見えてきます。頑張ってください!
前のステップでは、取付面をパテでならしました。
しかし、まだ表面はデコボコしていると思います。このデコボコを可能な限り、カッターで削り落としていきます。
作業風景をアップしたかったのですが、作業に夢中で撮り忘れちゃいました。
作業のイメージとして、1回目のパテ盛りの際に行った「パテの削り作業」の様子を貼っておきます↓

※やってみて気づいたのですが、削り作業は2回目のパテ乾燥の後だけでOKでした。
出来るだけ壁面とフラットになるように、盛り上がっている部分をちょっとずつ削り落としていきます。
作業しやすいようにカッターの刃をなるべく長く出して行って下さい。
誤ってパテ以外のところを削らないように注意しましょう。
あくまで完璧は求めず、大体平らになれば十分です。

彫刻刀(平刀)があれば、そちらの方が作業しやすいと思います。

この作業が終わったら、いよいよタオルハンガーを取り付けます。
(所要時間…5〜10分程度)
タオルハンガーを取付ける
タオルハンガーを取り付けた時とは逆の手順で取り付けをします。
パテで埋めたところにビスを打ち込むのですが、タオルハンガーが水平になるように取り付け位置をしっかりと確認しましょう。
タオルハンガーを壁に当ててみて、「ココだ!」というところが決まればビスで固定します。
前回記事でもお伝えしたとおり、石こうはもろい素材ですので下穴無しでいきなりネジを打ち込んでも大丈夫です。
タオルハンガー取付後の様子↓

めでたく全作業完了です!
