壁付けのタオル掛けを子どもに引っこ抜かれてしまった!

このタオルハンガーは両端で固定されるタイプの製品ですが、向かって右側は壁から完全に抜けています。
かろうじて壁に付いてはいますが、左側も手で動かすとグラグラします。
原因は子どもがぶら下がってしまったためです。
石膏ボードの壁に打ったネジは抜けやすい
タオルハンガーが付いていた壁は「石膏ボード(プラスターボード)」と呼ばれるものです。
日本のアパート・マンション・戸建て住宅の壁は、ほとんどがコレで出来ています。
石膏(せっこう)を主成分とした素材を板状にして、特殊な板紙で包んだ建築材料である。
安価であるが非常に丈夫であり、断熱・遮音性が高い。壁や天井を造る際には広く使われ、用途に合わせた種類がある。
Wikipediaより引用
住宅だけでなく、オフィスビル、商業施設、ホテル、病院などの壁や天井の下地材として幅広く利用されています。
建築資材としては優秀な石膏ボードですが、弱点も有ります。
そのひとつが「点の力に弱い」ということ。硬いものの角が壁にぶつかってしまい、凹んだり穴が開いてしまった…なんて経験をしたことのある方もいるかもしれません。
この特性により、木材の下地とは違って釘やビス(ネジ)を固定する事ができません。釘やビスを打ってもすぐに抜けたり、ネジ穴がポロポロと崩れ落ちてしまうのです。
なので、石膏ボードに取り付けられたネジが引っこ抜けるのは、ある意味しょうがないことでもあります。
タオルハンガーを取り外す
このまま放っておいても元に戻ることはないので、とりあえず壁から撤去することにします。
ただ、ネットで外し方を検索しようにも、このタオルハンガーには型番などの情報が一切ありません。
なので、文字通り「手探り」でヒントを見つけることにしました。
テキトーにいじって、まだ傷の浅い左側の付け根まで破壊してしまうのは避けたいところ。
まずは、完全に外れている右側の付け根部分を探ってみることにしました。

なにやら、ネジが出ている辺りが怪しい気が…
よくよく見てみるとグレーの樹脂部分に継ぎ目がありました。

このパーツが外せないか試みます。

反対側に無理な力が加わらないよう、注意しながら作業を行います。

慎重にこじってみると部品の上側、継ぎ目付近からパカッと外れました。

おー、やった‼外せました~。

ネジ2本も救出完了。
どうやらタオルハンガーを設置するときは、ネジで取付けたあとカバーをはめて隠す仕組みのようです。
外し方が分かったので、残る片側の方に取り掛かります。


タオルハンガーが傾いてはいますが、しっかり固定されているようです。

ドライバーでネジを外します。


ネジがすべて外れましたので壁からタオルハンガーを外します。
タオルハンガーの歪みを直す
子どもが引っこ抜いた時の力で、タオルハンガーのステーも歪んでいました。

写真ではわかりづらいですが、ネジを受ける金属ステーがタオルハンガーの中心に向かって、ハの字に曲がってしまっています。
曲がっているといっても、2~3mm程度の歪みですので修正すればそのまま使えるでしょう。

所詮タオルを掛けるだけの製品なので、ステーの厚みは大したことないです。手の力で充分曲げられます。
これでタオルハンガーの修理は完了です。
壁のネジ穴を観察してみる
壁の被害状況はどうでしょうか。

右側の取り付け部分です。ネジ穴が4つありますね。
以前取り付けたタオルハンガーの跡でしょうか?それとも、以前に外れたことがあるのでしょうか?
穴はもはやボロボロなので、このままではネジは効かないでしょう…。
左側も穴の大きさ自体は右側と似たようなものですが、ダメージは右側ほど大きくないようです。

左側は扉に近いので、ボードの奥に「下地」と呼ばれる木製もしくは軽量鉄骨製の柱が存在している可能性が高いです。
こちらの穴もボロボロっちゃボロボロなのですが、下地があるぶんネジはしっかり効いてくれるはずです。
はたして自分で修理できるか?
業者に頼めばもちろん綺麗に直してくれるでしょうが、その分費用も掛かります。
ネットで調べてみたところ、工事内容にもよるがおおよそ2~3万円が相場といったところのようです。うーむ、高い…。
自分で修理できれば安く上がりますが、あまり本格的にやり過ぎると取り返しのつかないことになりそうな気も…。
ここはひとまずGoogleで情報収集です。
良さそうなアイテムを発見!
いろいろ調べてみたところ、自分でも出来そうな修理方法が1つだけ見つかりました。
それは、『ねじパテ』を使うというもの。
これが一番お手軽かつコストも安いと思われます。
ねじパテは、石膏ボード専用のパテでネジ穴を埋めて、再度ネジを打ち込めるようにするという製品です。
石膏ボードの壁にできたピン穴、ねじ穴、フック穴を埋めた後、もう一度同じ穴にピン、ねじ、フックを使用することができます。(直径6㎜の穴まで)
他の修理方法は大なり小なり「今開いている穴を広げる」ようなものばかりでしたが、ねじパテは穴を広げずに(埋めて)修理できるというのが最大のメリットです。
もし失敗したとしても、やり直しがきくのでDIY初心者にも安心です。
次回、ねじパテでタオルハンガー修理に挑みます!
次回に続きます。完結編はこちらから↓