クルマの窓ガラス用撥水コーティングは、果たして必要なのか?
自動車の窓ガラスのメンテナンスにはいつも悩みます。
・ガラコを塗ったほうが良いのか?
・何も塗らないほうがいいのか?
インターネットで色々調べてみましたが、なんとも結論が出ません。
なぜなら、ガラコ賛成派とガラコ否定派に意見が別れるからです。
今回は長年の疑問に答え出すべく、ガラコが「アリ」か「ナシ」か白黒はっきりさせようとおもいます!
そもそもガラコとは?
ガラコは、「雨を弾いてよく見える」がコンセプトの自動車の窓ガラス用撥水コーティング剤です。
塗り込むタイプ
スプレータイプ
ウォッシャー液タイプ
サイドミラー専用タイプ
など様々な製品ラインナップがあります。
『ガラコ』というのは、この手のコーティング剤の総称ではなく、株式会社ソフト99コーポレーションの製品(ブランド)名です。
他メーカーからも同様の製品が販売されており、株式会社イチネンケミカルズ の『クリンビュー』や 株式会社錦之堂 の『レイン・X』なども有名です。
ですが、その中でもガラコの知名度は群を抜いており、窓ガラス用の撥水コーティング剤の代名詞的な存在となっています。
ガラスの表面は、私たちの目には滑らかに見えますが、ミクロのレベルで見ると無数の凹凸があります。
ガラコをはじめとするコーティング剤には、そのガラス表面のデコボコを埋める(平滑にする)成分が含まれています。
ガラスの表面の平滑性が高まることで、雨粒がガラスに引っかからず、走行中に発生する風圧で吹き飛ばされやすくなります。
【ガラコはアリ!】賛成派の主張について
メリット1 雨の日でも視界スッキリ
撥水コートしたあとの窓ガラスは、水の付き方が明確に変わります。
水が小さな球となってコロコロ転がり落ちるので、水切れがとても良いです。
これにより、雨の日の視界にも違いが出ます。
ガラコを塗る前よりも、クッキリ見える部分の範囲が明らかに大きくなります。
メリット2 雨を弾く様子が気持ち良い
コーティング剤を塗ると、雨を良く弾くようになります。
スピードに乗ってくると、ワイパーを作動させなくても風圧で雨粒が勢いよくコロコロと転がっていきます。
これは実際体験してみると、結構気持ち良いのが理解してもらえると思います。
メリット3 水膜による像の歪みが抑えられる
みなさんは豪雨のときに、「ワイパーをMAXにしても前が見えない!」なんて経験をしたことはありませんか?
撥水コーティングをしていない場合、雨はガラス面に広がるように付着します。この状態では、ガラス+水膜越しに外の景色を見ることになるため、どうしても像が歪んで見えてしまいます。
特に雨が強いときなどは水膜がガラス全体に厚く広がりますので、「全体的にモヤ〜っとしか見えない」といった状況に陥ります。
一方、撥水コーティングしているガラス面だと雨は粒状にまとまろうとします。
見えづらいのはこちらも同様ですが、比較的外の景色を把握しやすくなります。
メリット4 ガラスに汚れが付きにくくなる
雨などの水分がガラス面に残っていると、埃などの汚れが付着しやすくなります。
また水にはミネラル分が含まれているため、乾いた後に水垢やウロコ状の跡が残ることがあります。このような汚れは頑固にこびりつきます。
その点、ガラコを塗ったガラスには水滴が付きにくいため、必然的に汚れや水垢などが付きにくくなります。
これによりガラス面をキレイに保つことができます。
冬の期間であれば、窓ガラスに付く霜や氷結も軽減してくれます。忙しい時には嬉しいメリットです。
【ガラコはナシ】否定派の主張について
ここまでをみると、メリットしかないように思えるガラコですが、「塗らない方が良い」という意見もあります。
なぜなのでしょう?
デメリット1 弱い雨や霧雨では、かえって見づらくなる
雨粒が細かい降り方の場合には、撥水効果でガラスに細かい水玉が無数に発生します。
この状態はかなり見づらいです。
ワイパーで拭いてしまえばこの問題は解決すると思いきや、霧雨などではワイパーが作動して次に動くまでの間にこの小さな水玉がすぐにガラス全体を覆ってしまいます。
雨粒がコロコロと転がるのには、ある程度の大きさが必要です。
霧雨のように雨粒が小さいと、ガラコのメリットが活かせないのです。
デメリット2 ワイパーが動いた直後に白く曇る
撥水がガンガンに効いている状態だと、ワイパーが作動した直後に白く曇ることがあります。
ガラコを塗ったばかりの頃によく見られる現象です。
これはワイパーで完全に拭き上げられなかった水分が、撥水効果により微細な無数の水玉に変化することで起こります。
一瞬の出来事ではありますが、視界の大半が白く曇るというのは状況によってはヒヤッとさせられます。
デメリット3 ワイパー作動時にビビり音がする
ガラコを塗ったら何だかうるさくなった…
これはワイパーのゴムとの相性が良くない場合に起こります。
素材との相性が悪い場合、ワイパーが滑らかに動きづらくなり細かく振動することで、あのイヤな音が発生するというわけです。
専用ワイパーを使うことでビビり音は低減するものの、若干割高な金額になってしまいます。
1つめが「グラファイトラバー」を使ったワイパーです。
グラファイトラバーは、ゴムの表面に炭素微粒子(グラファイト)をコーティングしたものです。
これにより摩擦抵抗はかなり低減するので、「ビビリ」「拭きムラ」の発生を防止します。
もう1つが「シリコン」を使ったワイパーです。
こちらはシリコン系の撥水コーティング剤と相性が良いです。
デメリット4 油膜と結びつくと、視界が著しく悪くなる
こちらは撥水効果が薄れてきた時に起こりがちな現象です。所々雨のはじき方がおかしいところが出てきます。
これは油膜によるもので、前述した「白く曇る」現象と組み合わさると、撥水処理していない時よりかえって視界不良となります。
特に夜間の雨天時では対向車のライトや街灯などでギラギラと乱反射するため、著しく視界は悪化します。
デメリット5 施工方法がめんどくさい
撥水処理をする前には、踏んでおかなければならない手順があります。
それが油膜・水垢取りの作業です。
これを手作業で行うのは、洗車好きの人以外には結構な苦行です。
しかも施工状況・使用環境により、撥水剤の持続期間は製品パッケージに記載されている場合より短くなることがあります。
撥水効果を保つためには頻繁に施工し直さなければなりません。
自動車メーカーの見解はどうなの?
ガラコのような撥水コーティング剤を使った方が良いのなら、自動車メーカーでもおすすめしているはずです。
逆にデメリットの方が大きいのなら、メーカー側では推奨はしていないはず。
…ということで、ここからは国内各自動車メーカーの見解を確認してみましょう。
トヨタの場合
現行車種の取扱説明書のいくつかをピックアップしてみましたが、窓ガラスの日常のお手入れに関しては特に記載がありませんでした。
ただ、メーカーオプションの撥水加工フロントドアガラス(運転席・助手席の窓)のお手入れについての注意書きは確認できました。
−フロントドアガラスの撥水コーティングについて−
撥水効果を長持ちさせるため、次のことに注意してください。
・フロントドアガラス表面の泥などの汚れを落とす
・汚れは早めにやわらかい湿った布などで清掃する
・コンパウンド(磨き粉)が入ったガラスクリーナーやワックスを使用しない
・金属製の道具で霜取りをしない
NOAH取扱説明書より
ここには、メンテナンス時に撥水コーティング剤を「使ってください」とも「使わないでください」とも書いてありません。
ですが、次をご覧ください。
−窓ガラスのアフターサービス−
ガラス表面を撥水コーティングすることにより、雨水をはじきクリアな視界を確保します
◎クイックガラスコート
ガラス表面を撥水コーティングすることにより、雨水をはじきクリアな視界を確保します。(クイックタイプ)
・効果持続期間…約3ヶ月
・材質…フッ素系
・作業内容…ガラスコート塗布
◎ガラスコート
ガラス表面を撥水コーティングすることにより、雨水をはじきクリアな視界を確保します。(スタンダードタイプ)
・効果持続期間…約6ヶ月
・材質…フッ素系
・作業内容…油膜取り+ガラスコート塗布
◎スーパーガラスコート
ガラス表面を撥水コーティングすることにより、雨水をはじきクリアな視界を確保します。(長寿命タイプ)
・効果持続期間…約12ヶ月
・材質…フッ素系+シリコン
・作業内容…油膜取り+ガラスコート塗布
トヨタ公式サイトより
有料のアフターケアとして、自社ブランドのサービスをバリバリ売り出しています。しかもラインナップは3タイプもあります。
もちろん商売っ気もあるでしょうが、一定のメリットがあると踏んでのことでしょう。
よって、トヨタは「アリ」の立場とさせていただきます。
※ただし、自社ブランドの撥水コーティング剤施工サービスに限る。
日産の場合
日産はというと、トヨタとは異なり取扱説明書にガラスのお手入れ方法について記載がありました。
−ガラスのお手入れについて−
ガラスが油膜でギラギラするときは、ガラスクリーナーを使って、ガラスの表面やワイパーのゴムを清掃してください。
油膜があると、ワイパー作動時に音がしたり、雨の夜などは対向車の光が乱反射したりすることがあります。
ワイパーブレードのゴムが摩耗していたり、異物がかみ込んでいたりすると、拭き残しでガラスに線が残ります。
ワイパーブレードを清掃し、異物を取り除いてください。また、ゴムが摩耗しているときは、早めに交換してください。
LEAF取扱説明書より
油膜のギラつきが気になる場合にはクリーナーで清掃することと、ワイパーの早めの交換を推奨しています。
しかしながら、撥水コーティング剤の要否についてはこちらも記載がありません。
では、日産公式の撥水コーティング剤もしくは施工サービスはあるでしょうか?
−窓ガラスのアフターサービス−
独自のコーティング技術と専用撥水ワイパーで高い撥水効果を持続します。
処理した後は雨粒が水玉となってはじけ飛び、良好な視界を確保できます。
◎ウィンドウ撥水12ヶ月
・雨粒が水玉で転がるから視界スッキリ
・効果は長く、約12ヶ月
・油膜のギラギラともサヨナラ
日産公式サイトより
こちらもディーラーのサービスメニューの中に撥水コーティングが存在します。
よって、日産も「アリ」の立場となるでしょう。
※ただし、自社サービスかつ専用ワイパーを併用する場合に限る。
ホンダの場合
取扱説明書に記載されているお手入れの方法は日産とほぼ同じです。
メーカーオプションのはっ水ガラス装備車の取扱いについても、トヨタにほぼ準じるようなかたちです。
−ガラスのお手入れ−
ガラスクリーナーなどで拭いてください
※はっ水ガラス装備車…水滴をはじく効果の持続時間には限りがあります。長持ちさせるために次のことをお守りください。
・泥などの汚れがひどいときは、開閉をなるべく行わない
・みがき粉(コンパウンド)入りガラスクリーナーやワックス、洗剤等は使わない
・金属製のもので霜取りなどを行わない
・自動洗車機を使うときは、先に泥などの汚れを落とす
zr-v取扱説明書より
アフターサービスについてはどうでしょうか?
−ホンダ純正アクセサリー−
◎撥水ガラスコートPF
撥水ガラスコートPFはガラスの撥水性能を向上させ、雨水やクルマの跳ね上げた水が水滴となって流れ水膜にならないので、雨の日のドライブが快適です。
撥水ブレードラバー+撥水ガラスコートPF加工で約1年間、撥水効果が持続します。
ホンダ公式サイトより
よって、ホンダも「アリ」の立場になるでしょう。
※ただし、自社サービスかつ専用ワイパーを併用する場合に限る。
スバルの場合
スバルの取扱説明書の記載内容は、これまでのメーカーとはかなり異なる部分があります。
なんと、「フロントガラスには使うな」的なことが書かれているのです。
これは乱反射(ギラつき)やワイパーのビビりの原因になるためのようです。
−ガラスのお手入れ−
油膜などがガラスについてワイパーの拭き残しが出たときは、ガラス洗浄剤を使ってきれいに落としてください。また、各ガラスについては、以下を参照ください。
<フロントガラス>対向車のヘッドランプでガラスが乱反射して見えにくくなったり、ワイパーのビビりの原因になりますので、ワックスや窓ガラス用撥水剤が付かないよう注意してください。
<撥水加工フロントドアガラス>撥水加工フロントドアガラスは、撥水膜のコーティングがしてあり、フロントドアガラスについた水滴をはじき、走行中でも視界を良好に保ちます。ただし、ガラスの撥水加工は、消耗品のため撥水効果の持続期間には限りがあります。
スバル公式サイトより
「撥水コーティング剤が付かないように」というのは、あくまでフロントガラスについてのみのようです。
撥水コーティングはフロントガラスへの施工が一番メリットが大きいです。よって、ここだけを見れば撥水コーティングは「ナシ」という結果になります。
一方で、ドアウインドウについては撥水加工ガラスのメーカーオプションも用意されているため、窓の位置により撥水の有効性を認めていることにもなります。
いよいよ結論が分からなくなってきましたので、ひとまず「スバルには撥水コーティングのアフターサービスがあるのか」を確認してみます。
−アフターパーツ−
◎アイサイト対応撥水ワイパー・ウインドゥガラス撥水コート
⾬天時においてフロントガラスの撥水は視界や安⼼・安全運転に関わります。SUBARUのアイサイト対応の撥水ワイパー・撥水コートのセットでより視界が良好になり、雨天時でも快適で安心・安全なドライブをサポートします。
スバル公式サイト
スバルにも撥水コーティングのサービスはありました。しかも、まさかの「フロントガラスの撥水が安心・安全に関わる」という宣伝文句。
どっちやねん!とツッコミを入れたくなりますが、スバル専用のサービス以外は使って欲しくないということでしょう。
これは単に儲けの話ではなく、スバル自慢の安全運転支援システム『アイサイト』が関係しています。
アイサイトではフロントガラス付近に設けられたカメラが、前方状況把握のために大きな役割を果たします。
カメラが設置付近のガラスにコーティングしてしまうと、水玉の動きで正しく認識されない可能性が懸念されます。
知識の無いユーザーが誤ってカメラ周辺に施工しないように、わざわざ注意書きしているというわけです。
これらを総合した結果、スバルも「アリ」の立場とさせていただきます。
※ただし、自社サービスかつ専用ワイパーの併用に限る。
マツダの場合
最後にマツダをみていきましょう。
マツダ車の取扱説明書に記載されている内容は、他メーカーのものとほぼ同じです。
−ガラス・ミラーの手入れ−
ガラスやミラーについた油膜を取るときは純正ガラスクリーナーを使用してください。フロントガラスに油膜があると、雨の夜は対向車のライトなどが乱反射して、見えにくくなることがあります。
CX-5取扱説明書より
マツダのアフターサービスにも撥水コーティングはあるのでしょうか?
−撥水ガラスコーティング−
◎ウィンドウガラスコーティング
持続期間:約1ヶ月
愛車のメンテナンスのついでに、手軽に雨の日の不安を解消!
◎ハイブリッドウィンドウガラスコーティング
持続期間:約6ヶ月
高い撥水力と優れた撥油力で、走行中の雨水を弾き飛ばすとともに、油膜や汚れの付着を予防しクリアな視界を確保。
やはり、他メーカー同様にありました。
よってマツダも「アリ」の立場となります。
※ただし、自社ブランドの施工サービスに限る。
全メーカーまとめ
日常のお手入れ | 撥水コーティング の施工について | 撥水コートの アフターサービス | |
トヨタ | − | − | あり |
日産 | ・ガラスクリーナーで拭く ・ワイパーゴムを掃除する | − | あり |
ホンダ | ガラスクリーナーで拭く | − | あり |
スバル | ガラスクリーナーで拭く | フロントガラスはNG | あり |
マツダ | 純正ガラスクリーナーで拭く | − | あり |
※上記空欄部分については、具体的な記載がなかったもの
結論
お店に頼むなら「アリ」
撥水コートの施工は、しっかり下地処理をしないとコーティングが上手く乗りません。
また撥水コートを施工することにより、近年普及しつつある衝突軽減ブレーキなどの誤作動を引き起こす可能性も否定はできません。
これらの点において、ディーラーやカーショップなどのプロに任せるのが一番確実といえます。
技術料などの費用は掛かりますが、塗りムラや油膜残りでギラつきが気になる…なんてことはないはずです。
さらに、一般向けの製品を自身で施工するよりも撥水効果は長持ちします。
めんどうな手間や時間も省けるため、金銭面が許すのであればお店に頼むのが間違いありません。
定期的にお店で施工してもらうのなら、撥水コートは「アリ」です。
キチンと施工できるなら、DIYでも「アリ」
お店に施工してもらうといっても、定期的に行うと結構な金額になります。
油膜やデポジットなどのガラス面の汚れをしっかり除去することができ、製品の取扱説明のとおりに施工できるのなら、自分で施工するのも全然「アリ」です。
特殊な工具がなくても、時間とやる気さえあればカー用品店やホームセンターで買えるものだけで施工できます。
もちろんプロが施工したものよりも持続期間は短くなりますが、自分で行うぶんコストはだいぶ抑えられます。
近年は衝突軽減ブレーキなどの先進安全技術を搭載したクルマも増えてきています。
スバル『アイサイト』のようにフロントカメラが窓の内側に設けられているモデルでは、撥水コートが誤作動を引き起こしてしまう可能性があります。
ただし、DIYでは施工できないというわけではありませんのでご安心を。
フロントカメラ周りにマスキングしてコーティング剤が着かないようにすればOK!
※施工後はマスキングテープを剥がしても大丈夫です。
洗車好きなら「アリ」
頻繁に洗車する人は、車のボディにワックスやコーティング剤を定期的に施工するケースが多いとおもいます。
実はこのワックスなども、ガラスのギラつきの原因になるのです。
車のルーフに塗ったワックスの油脂分やコーティング剤のシリコンが雨などで流れ落ち、ガラス面に油膜として付着することがあります。
このときガラスにも撥水コートをしていれば、油膜のこびりつきが抑えられます。
洗車を頻繁にする人であれば、ガラコも定期的に施工できるとおもいますので、洗車好きなら「アリ」です。
定期的に車を洗っているためガンコな汚れが少ないはずなので、下処理も比較的カンタンに済ませることができます。
下処理をしないのなら「ナシ」
撥水コートは油膜や水垢などの汚れを除去して、本来のチカラを発揮します。
コーティング剤に書いてあるとおりの施工をしないのであれば「ナシ」です。
テキトーにコーティング剤を塗って、ハイ終わり!…みたいなやり方では、やらないほうがマシです。
撥水の持ちも悪くなりますし、まだらに撥水するため逆に見づらくなります。
定期的に再施工ができない場合も同様に「ナシ」です。
水玉が気になる人は「ナシ」
これは個人差があるのですが、ガラコを塗ったときの水の弾き方が気になる場合があります。
とくに霧雨などでは小さな球が無数に発生しますので、集合体恐怖症の人には苦痛かもしれません。
中には、たくさんの水球があちこちに転がるのがどうも気になって運転に集中できない…という人もいたりします。
これは個人差があるため実際に試してみないと分かりませんが、「なんとなく気持ち悪い」と感じたら使うのを止めたほうが良いでしょう。
塗らないほうが見やすいのであれば、無理にガラコを塗る必要はありません。
ドライブ時の安全に直結しますので、見づらい場合は「ナシ」です。
車の使用環境により「ナシ」
撥水コートの持ちは、車の使用状況にも左右されます。
砂やホコリなどがガラスの表面に付着した状態でワイパーを作動させると、コーティング層が削れたり剥がれたりしてしまいます。
・舗装路以外の悪路(砂利道など)を走ることが多い
・風の強い地域や土ぼこりの多い地域に住んでいる
・窓の上げ下げを頻繁にする(サイドガラスにガラコを塗る場合)
これらのケースではコーティングの持ちが悪くなる可能性が高いため、通常よりも再施工のサイクルが早まってしまいます。
もちろん定期的にしっかり施工ができれば問題ないのですが、手間が余分にかかるためあまりおすすめはしません。
こだわらないならガラスクリーナーのみでもOK
ここまで読んだ人のなかには、「なんだかガラコって難しい…」と思う人もいるかもしれません。
そんな人におすすめなのがガラコではなく、「ガラスクリーナー」です。
いわゆる窓ガラス用の洗剤です。撥水コーティング剤みたいに手順を踏む必要がなく、クリーナーを使って拭くだけなので単純明快です。
そもそも各自動車メーカーの取扱説明書には撥水コーティングではなく、ガラスクリーナーを使うことが推奨されています。
いってみれば、これだけでもお手入れとしては十分なのです。
ガラコを使おうか迷っているなら、とりあえずガラスクリーナーを使ってみることをおすすめします。
おすすめガラコ製品
最後にガラコのラインナップの中から、おすすめの製品トップ3を紹介して終わりたいと思います。
ちなみに私がいままで使っていたのは、超耐久がウリの『超ガラコ』です。
公式サイトでガラコシリーズの全商品をくまなくチェックした結果、「これは良いぞ」という製品を3つまで絞り込むことができました。
気になる人は是非チェックしてみてください⬇
第1位:激速ガラコ
なんと乾燥も拭き取りも不要な、塗り込むだけのタイプです。
塗り面積の広い専用パッドにより、ミニバンなどの大面積フロントガラスの車両にもスピーディーに施工できます。またドアバイザーの内側もラクラク塗れます。
新開発のフッ素樹脂採用により約6ヶ月の耐久性を持ちながら、従来品の欠点であった弱雨での視界の良さも両立しています。
第2位:ぬりぬりガラコDX
「ガラコ」シリーズのなかでも最強レベルの撥水性と、高い耐久性・作業性を実現した新世代のガラコです。
新技術「SARF」により、従来をはるかに凌駕する均一で平滑な撥水被膜を形成し、弾いた雨を滑るように吹き飛ばしてくれます。
フッ素不使用ながら、撥水効果は約4カ月と比較的長持ちします。
第3位:超ガラコ
従来の約6倍の寿命を実現した、超持続性のガラスコーティング剤です。
1回の使用で約1年間ものあいだ撥水効果が持続します。
さらにフッ素系の強靭な被膜により、ワイパーの摩擦や砂ぼこり、洗車、洗剤に対しても耐久性を持ちます。
コメント
コメント一覧 (1件)
タクシー乗務員をしていた頃、フロントガラスにコーティングを施す人が多くて非常に迷惑しました。塗ったものは必ず剥げ落ちます。コーティングがまだらに剥げ落ちた車両は怖くて運転できません。出先で雨が降り回送にして営業所に戻ったこともあります。それ以来、出庫前に必ずキイロビンを使うようになりました。自分専用のクルマで常時メンテナンスするなら誰にも迷惑はかかりませんが、タクシーのように皆で使うクルマでは、会社や営業所が禁止すべき。洗車やさんでもコーティング剤をスプレーしたりコーティング剤を含むシャンプーを使っているところがあり迷惑しました。なお、平滑に施されたコーティングでもワイパーを動かすと視界が一瞬ホワイトアウトします。わざわざお金を使って危険を呼び寄せる。「百害有って一利なし」。なぜファンが多いのか不思議です。